東と西、上戸と下戸

全国酒豪マップ

 軽い話題を一つ。
 日本列島では東日本と西日本で、人種が異なるかのような対比を示すことがある。そのことについては、司馬遼太郎、大野晋、網野善彦など多くの著作がある。
学者の本ではあまり触れられることはないかもしれないが、酒についての上戸・下戸の問題がある。
 日本経済新聞社のサイト(全国酒豪マップ)で、県別に色分けされた地図が示されていた。

 この図は原田勝二氏による遺伝子分析に基づいたもので、酒に強い遺伝子の出現数を色分けしたものとのこと。出現数の多い県は濃い赤色になっている。
 一目瞭然、フォッサマグナを境に、東は強く、西は弱い傾向である。ただし沖縄・南九州と南四国は、東日本と同じ傾向であり、これは冒頭に述べた学者の本でも指摘されている傾向で、俗に、東が縄文系、西が弥生系の文化の残存が大きいともいわれる傾向でもある。「西の稲作文化」という視点でみると、東では米の清酒以前から酒類が普及していたことになる。
(酒の一人あたり消費量を元にした色分け地図もあるようで、概ね似た地図である。)

 しかし、ヨーロッパやアフリカ地方を100とすると、日本人の平均は56という低さであり、世界でもかなり酒に弱い民族である。日本に近いのは中国で59、韓国も71と低い、東アジアは下戸が多いらしい。このへんのところは、下戸の多い民族であるので、社交上、注意を要するところである。

 筆者については、当家の何代か前にかなりの酒豪がいたと聞いているが、自分は胃が弱いため、胃が先に負けてしまうので、酒を「快」と覚えたことはない。

 蛇足だが、埼玉が強く、群馬が弱いのがよくわからない。埼玉では秩父地方が強いとは聞いたことはある。群馬は、かかあ天下のせいでもあるまい。

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